新宿･四ツ谷のフラスタジオ「カトーエミイ舞踊塾フラアーツ」│クムフラ ナラニ・カナカオレからフラカヒコを継承する日本唯一のハーラウ

女神PELE...フルネームは【PELE'AIHONUAMEAKA'ULAOKEAHI】(ペレッアイホヌアメアカッウラオケアヒ) "聖なる大地を喰う赤い炎の女"である。サモア生まれタヒティのボラボラ島育ち。父はMOEMOEA'ALI'I (モエモエアッアリッイ)、母は地底と多産を司る最高ランクの女神 HAUMEA (ハウメア) だ。四大神や主たる神々の後にハワイへ渡った。ペレは何故タヒティからハワイへ渡ったのか？ 一般的な書物では、自由奔放なペレは実姉 NĀMAKAOKAHA'I (ナーマカオカハッイ) の夫を誘惑したため島を追放され、仲良しの兄弟姉妹を連れて旅に出たとされている。ハワイ上陸後も、ペレの行く先々まで執拗に追いかけるこの実姉は "水の女神" なので、かくして自然の摂理的 "火と水のバトル" を繰り広げる展開となっている。しか～し、フラペレ (ペレに捧げる舞い) を500年にわたって継承し、大地創造の女神ペレを崇拝する『 KANAKA'OLE 』カナカッオレ家に伝わる解釈は一般とは異なる。決してペレを追放者なんかにはさせないのだ！

ペレはタヒティで一度目の結婚をし、二人の子供を授かった。タヒティの首長に預けた息子と、もう一人はLAKA (ラカ) という娘。のちにハワイでフラの女神となるラカは、緑生や繁茂をもたらす心優しい精霊だが、暗闇・潜在意識・孤独などを支配する精霊 KAPO (カポ) と "一体分身" なのである。ラカは、他の神々とともに先にハワイへ渡り、女神としてスピリッツを高めてゆく。

二人の子供を手放し、離婚をしたペレは、自らのNO'ONO'OHANA (ノッオノッオハナ) "創造力" を信じ、新天地を求め旅立つ事を決意する。そうして母ハウメアに大きな波を起こしてもらい、長兄KAMOHOALI'I (カモホアリッイ) の誘導で兄弟やヒッイアカ姉妹達とともにカヌーに乗り出航する。『末妹HI'IAKAIKAPOLIOPELE (ヒッイアカイカポリオペレ) を "卵" で抱きかかえてハワイまで運んだ』というエピソードは有名だが、そう！ 孕んでいるのは、実際にはペレの娘だ。"妹" としなければならなかった真意を汲み取ると、人間臭さに妄想が広がる。こうして荒波を乗り越えて、"火のファミリー" は最初に漂着した KA'ULA (カッウラ)島を皮切りに、安住できる火口を求めてハワイ諸島を転々と南下してゆく事になる。ヒッイアカイカポリオペレが誕生したのは、LEHUA(レフア) "卵" という意味がある島。古典フラでは、ペレ一族の中で唯一、ハワイの地で生まれた才色兼備の彼女を讃えて、ペレカヒコの最後に『HE INOA NO HI'IAKAIKAPOLIOPELE』とダンサーが締めの口上を唱える。

☺️さて今回は、ペレの家系を伝えるチャントに登場する兄弟を紹介します。写真と照らし合わせながら、想像してみてくださいね。